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2012年02月15日

2年目を迎えて

CPasia特許事務所の弁理士の井関です。

起業して早や一年が過ぎようとするタイミングでこのコラムの話を再び頂きました。1年を振り返るちょうど良い機会となるので、皆様へのご報告の意味も込めて、2年目を迎えるCPasia特許事務所について書いてみたいと思います。

2012年2月14日で事務所設立1年となりました。インキュ(とよなかインキュベーションセンター)には昨年の2月1日から入居しているので、すでに1年以上、ここで仕事をしてきた格好です。一方で、事務所を一緒にやろうと手を挙げてくれた仲間全員が揃ったのは昨年の5月になったので、事実上はそこからスタートしたとも言え、まだまだ1年足らずの事務所なのかもしれません。

オフィス内を見渡すと、様々な物がところ狭しと並んでいます。椅子と机ががらんと配置されていた入居当初の殺風景な部屋も、いまでは随分オフィスらしくなっています。どの程度本音なのかは分かりませんが、とてもキレイなオフィスだと言ってくれる人だっています。

オフィスの見た目は割りとそれなりの事務所ということのようですが、実際の仕事はどうでしょうか。主観ではありますが、かなり上手くいっているのではないかと思います。幸いにも、日本国内の大きなクライアントから小さなクライアント、それに加えて、米国、カナダ、中国、韓国、香港、シンガポール、ドイツ、フランス、イタリア、スペインなどの国との間で仕事をさせてもらっています。

特許、商標を中心に、意匠や著作権、ドメインネームに至るまで知的財産権と言われる仕事は一通り扱いました。また、出願業務を中心に、中間処理、ライセンス契約、係争処理と、出願から権利化、そして権利化後の対応までトータルにサポートした1年となりました。そして、ライセンス契約や係争に関しては、信頼できる弁護士さんから適宜アドバイスを頂戴し、適宜協同し、弁護士さんならではの機微まで踏まえて、より的確な対応を行ってきました。おかげで弁護士さんとのスムーズな連携も構築されました。

もちろん課題も多いし、起業前の想定で実現できなかったことも沢山ある一方で、企業前の想定を超えて実現できたことも沢山ありました。素直な気持ちで言わせてもらえれば、総じて、上場の1年目の滑り出しとなったと言って間違いありません。

こういう1年を過ごすことができた背景には、先に挙げた後二人のパートナーの絶大な力、そして二人の博士の強力なサポートの存在があります。

最初に、パートナーの一人である田中弁理士について言えば、15年ほど前に知り合ってから、資格受験生活を共に乗り越え、勝率は言えませんがテニスの試合を今でも真剣にやり合う、苦難を共にし互いを知り尽くしたような関係を持たせてもらってきました。田中弁理士ほど仕事熱心な人は他にはいないし、もちろん20年近い実務経験に裏打ちされた高い実務能力を兼ね備え、事務所の高い品質の確保と管理はすべて安心して委ねることができる、特許事務所にとって言わば大黒柱です。

パートナーのもう一人である加藤さんとは、海外での業務も長年にわたって共有してきた、こちらも非常に信頼のおける人です。じっくり考えるよりもまず行動、といったまっしぐらに突進する姿勢は、我々弁理士二人だけでは持ち得ない力強い突破力を持っています。その分不安定感なところもあって当然ですが、全くにくめない性格の姉貴分です。この1年、最もチャレンジをしたのは加藤さんでした。翻訳や著作権などの実務系の処理と並行しながら、様々な特許事務から国内外への請求処理、お客さんとの連絡、事務所内の雑多な事務まで本当に幅広く一手にこなし、まとめて来ました。

そして、当初から私の起業を大いに応援したいと手を挙げてくれた二人の博士の存在です。長年の企業経験、本当に高い専門性を惜しみなく私たちに提供し、それが、私たちの品質の向上と各クライアントの信頼へと大きくつながったことは言うまでもありません。

私自身も国内外をひた走り、色んな汗もかきました。例えば、セミナーでは、時間不足で、また別の機会では通訳途中で頭が真っ白になり、ものすごく油汗をかいたり、米国の見知らぬ田舎町での一つのミーティングへと車で往復7時間以上走っていたり、早朝7時半のミーティングに向けて極寒のカナダの人気のないストリートを走っていたり、そして、電車遅延により最終バスに間に合わず、ホテルの予約もないフランスのとある町に日付が変わって到着して冷や汗をかいていたり、、、。事務所スタッフ全員で一生懸命突っ走った一年でありました。

また一方で忘れてはならないのが、インキュの存在です。事務所としては述べた通りのスタッフでやっていることに変わりはないのですが、実は、ここでは、もっと多くの人に囲まれながら仕事をしているという気持ちにさせてくれることです。インキュの方々の力強い応援を受けながら、同じ境遇の起業家さんたちと一緒に戦っているかのようです。インキュを通じて多くの方との出会いがあり、さらに多くの出会いが可能な前提もできました。2年目もインキュの存在が欠かせないものになることは間違いありません。

確かに、入居時にはこうした施設を利用することには、後ろ向きな一定の考えも持っていたし、今もそれを完全に払拭したとは言えないかもしれません。しかしながら、様々な意味でのコストパフォーマンスは最高であるし、そのことが事務所経営の前進に大きく寄与し、それがスタッフひいてはクライアントへの還元につながる要因でもあり、そして、これからも大事にしていきたい要因です。インキュを利用したことは、正解であったと思っているし、今では、そのことを誇りにさえ思っていると胸を張って言えます。

私たちCPはこれからどう成長していくのでしょうか。先に述べた多くのこの1年で感じたことはこれからの事務所経営の基礎となっていくであろうし、私たち全員が行ってきた1年目のチャレンジは、クライアントにより良いサービスを行うためにさらに考えて、もっと多くのチャレンジを2年目も行っていきたいと思っています。そして、最後に、2年目に私が重要視していることをキーワードで挙げておきたいと思います。それは、「中国」、「大阪」、「米国」です。これらのキーワードについてはいつかの機会にまた皆さんに報告したいと思います。

それでは、みなさん、今後ともCPasia特許事務所をどうぞ暖かく見守ってください。


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Posted by とよなか起業・チャレンジセンター at 12:01 │会員起業家コラム